十人十色

column vol.22発達障がいと就労

2016年に発達障害者支援法が改正され、発達障がいのある人の就労支援が促進されていますが、発達障がいの特性により仕事に就いても長く続かないことがあります。

例えば、「いくつかある指示のうち、一つか二つを必ず忘れてしまう」、「報告・連絡・相談のタイミングが分からない」、「途中から予定外のことを言われるとパニックになる」、「読み書きや計算間違いが多い」、「悪気なく相手を怒らせてしまう」など、特性により引き起こされる人間関係や仕事上のトラブルによる悩みがストレスとなり、体調を崩して仕事に行けなくなってしまうことがあります。

こうした場合の対処法として、まず当事者は自分の特性や現状を把握し、その上で自分に合った仕事を探したり仕事がしやすい工夫をしたり、周囲に正しく理解をしてもらったりするなど環境を整えてみましょう。

相談できる人や話せる場に行くこと、家族や友人以外の人を頼ることも大切です。特性を生かすことで悩みが改善されたり、悩みを話すことで気が楽になり生活がしやすくなることもあります。また、企業など雇用者は発達障がいのある就労者を受け入れる場合、職場体制や環境を整えることが重要です。

職場で障がい者の雇用についての理解を深めるとともに、障がい者を支える支援機関と連携することで適切な対応が取れるようになり、誰もが活躍できる働きやすい職場づくりにつながっていきます。

9月は「発達障害福祉月間」と「障害者雇用支援月間」です。この機会を通して、互いが尊重し合える社会の実現のために、まずは『知る』ことからはじめてみませんか。

文・臨床心理士

ふれあい相談発達支援センター
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