りゅうおうきらりんニュース
vol.117
2018.02.05
郷土史を楽しく学ばな村塾開催のようす

竜王の歴史、学ばな損!損!

山之上公民館の歴史を学ぶ

先人の知恵や心の遺産を訪ね、その学びを後世につなぐことを目的に、町内自主文化活動団体「竜王町歴史倶楽部」が開講する「郷土史を楽しく学ばな村塾」の第9回目の講座が、1月11日に西出地区の山之上公民館で開かれました。

講師には近江牛を東京に広めたとされる竹中久次にゆかりのある犬井忠彦さん(西出在住)が招かれ、本講座の題目「山之上公民館の歴史」や近江牛発祥の歴史や近江牛すき焼き鍋の発祥について解説されました。

竹中久次は、自らの名を当てた「米久」を屋号に15歳で米穀商を開業し、明治5(1872)年の文明開化のころ、神戸の外国人居留地で牛肉が食用とされていることを知ると米穀の傍ら近江牛の移送事業を開始。明治12年には近江の事業は実弟に譲り、明治16年には牛肉の卸小売店と今も続く浅草の老舗牛鍋店「米久」を開業しました。

その後は東京府下5箇所の屠場(とじょう)を統合し、食肉販売の体制を確立するなど国内の食肉流通に尽力し、地元の特産物であった牛肉を「和牛」として世界に通じるブランドに育て上げました。また久次の長男・久太郎は、大正13(1924)年に、労使協調(コパートナーシップ経営)による労働者の待遇改善、教育、金融、医療などのあらゆる社会事業の基礎を築くという構想を持ち、その拠点として、現在は山之上公民館として活用されている米久土地管理部事務所を建設しました。

観光ボランティアガイドを務める受講者は、「初めて聞いた話もあり、今後のガイド活動にも生かせる」と町の歴史や文化財への関心を深めていました。 同町では、町の特産物や資源、観光などを鍋の具材に見立てた『竜王まるごと「スキヤキ」プロジェクト』を平成28年度から推進中。プロジェクトをPRするヒントにもつながる学びとなりました。

竜王町役場 未来創造課 広報担当 : 0748-58-3701