column vol.4「人が育つ土台〜子ども時代に大切にしたいこと〜」
皆さんは人が「育つ」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
・できなかったことができるようになること
・自立すること…
などとても広く使われることばなので、人によってそのイメージは、ばらばらかもしれません。
人の育ちは木や建物によく例えられます。人の育ちを木に例えて考えてみましょう。木が幹を太らせ、枝葉を茂らせ、きれいな花や実をつけるためには根っこをしっかり育てないといけません。なぜなら、根っこがしっかりしていないと、その上はしっかり育たないからです。
人の育ちも同じです。幼い時期に時間をかけながら、大地からたっ欧りと養分を吸収する力強い根っこをしっかり育てることが大切です。幼児期は、いわば根っこという木の土台を育む時期です。
では、その育ちの土台を育むために何が必要なのでしょうか。まずは子どもの時期にしっかり遊ぶことです。子どもは遊びを通して多くのことを学びます。しっかり遊んだ経験がそれから先の生活において大きな力となっていきます。
そしてもう一つとても大切なこと。それは、たっぷり甘えられる関係性を育むことです。幼児期にありのままの自分を受け止めてくれる存在との間で育まれる関係性が人を信じる力を育みます。人は人を信じることができて、初めて自分を信じることができます。そして、自分を信じることが生きる力につながります。人は関係性の中で育つのです。
子ども時代はこのように遊びと人との関わりによって大きく成長します。大きく成長するための土台によって、自分の存在することの意昧や価値を実感し、生きる力を蓄えていくのです。
文・臨床心理士
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