column vol.11「"人が発達する"ということ」
「人が発達する」ということばを聞いて、皆さんはどんなイメージを持ちますか。おそらく、子どもが大人になる過程を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。それだけ「発達する」ということばは、「何かができるようになること」という印象が強いことばなのだと思います。
実は、発達心理学でいう「発達」ということばには、"生涯を通して人は成長する"という意味があります。幼い子どもが自分の思いを膨らませながらいろいろなことができるようになり、やがて自立していくことのみならず、高齢になるにつれ社会での役割が少なくなることや身体機能が衰えていくことも生涯発達の一つの過程と捉えています。
つまり、人間は一生発達する存在であり、できなくなることも含みつつ「自分らしさ」を求め続ける過程が "人間発達"であるといえます。
例えば、学生生活や社会人生活、仕事、子育て、退職…、人それぞれに、たくさんの出来事に出会いながら、その過程でさまざまな感情を体験します。うれしいことだけではなく、気持ちの揺れや戸惑い、至らなさへの気付きなど、マイナスの感情を抱えることもあります。
そんな状況でも感情を自分なりに乗り越え、自分の人生に対しての意味を感じ、価値を見いだしながら自分自身が人生の主人公となって自己実現(自分の思いを達成すること)に向かうのです。
発達支援課では、12月9日(日)に滋賀大学の白石恵理子氏を講師にお招きし、発達支援講座を開催します。生涯を通して人は成長するということを、自分や家族、あなたの周りにいる大切な人の人生に思いを巡らせながら、「発達」について考える機会にしてみませんか。
竜王町役場 発達支援課 TEL:0748-58-3741
利用や来所などに関して … ふれあい相談発達支援センター(発達支援課内) TEL:0748-58-3741