十人十色

column vol.35ことばを育む

子どもが初めて意味のあることばを発することを「初語」といい、およそ1歳前後にみられます。

1歳を迎えたわが子に対し、「そろそろ話し出すかな」、「最初のことばは何かな」と楽しみにしているのに、なかなか話し出さないことに焦りを感じ、「り・ん・ごって言ってみて」などと、急にことばの練習をはじめてみることもあるかもしれません。

コミュニケーションの一つであることばは、身近にいる人に自分の思いを伝えたい、分かってほしいと思う気持ちと、それを理解してもらえたときの喜びを積み重ねていく中で身に付けていきます。

子どもは上手にことばで伝えられなくても、泣き声や視線、身振り手振りで思いを表現します。その行動に周囲の大人が意図をくみ取って関わることによって、子どもは気持ちを分かってもらえたと感じ、相手に思いを伝えようとする意欲につながります。

これがことばの育ちの基盤となり、人との関わりの中でことばを繰り返しまねて、意味を覚えながら段階的に発達していきます。また、ふれあい遊びや手遊びを楽しむ中で、身振りとことばを結び付けていく方法でも発達は促されます。

ことばの育ちは個人差が大きいものですが、中には耳の聞こえや脳の機能に原因がある場合も少なからずみられます。もし、子どもが音に反応しない、人との関わりに関心がないなど、気になる様子がみられたら、保健センターやふれあい相談発達支援センターにご相談ください。

文・臨床心理士

竜王町ふれあい相談発達支援センター
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