
column vol.38子どもを伸ばす効果的な褒め方とは
子どもを「褒めて育てよう」という考え方は、今日では広く一般的な育児法として浸透してきました。しかし、一方で、子どもの意欲を育む褒め方と逆効果になる褒め方があることはご存じでしょうか。
ある国の研究で、褒め方によって子どもたちの行動がどう変わるかという実験が行われました。子どもたちを集めて簡単な問題を解かせ、半分の子どもたちには「頭がいいのね」と"能力"を褒め、もう半分の子どもたちには「よくがんばったのね」と"努力"を褒めました。その後、先にやった問題よりも難しい問題と、より簡単な問題を用意し、どちらか好きな方を選ばせました。
すると、「頭がいいのね」と褒められた子どもたちのほとんどが、より簡単な問題を選び、「よくがんばったのね」と褒められた子どもたちのほとんどが、より難しい問題を選択しました。"能力"を褒められた子どもは、"自分は頭が良い"という評価や自信を失いたくなかったのかもしれません。一方、「努力」を褒められた子どもは、努力することに喜びを感じられたことで失敗を恐れずチャレンジできたのではないでしょうか。
この研究結果では、「努力を褒められた子は忍耐強く積極的に挑戦する可能性が高くなる」と結論が出されています。
親として子どもの成長を応援するとき、才能ではなく努力を褒めてあげることが、さまざまなことに挑戦し、努力できるたくましさを育むことにつながるのかもしれませんね。
文・臨床心理士


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