column vol.39学ぶ力を育てるために大切にしたいこと
日本では、小学校に入学すると本格的な「学習」がスタートします。近年は、さまざまな知育教材や習い事が広まったことにより、子どもの学習のスタートは昔よりも早くなったように感じます。
子育てをしていると、ついつい、「文字の読み書きができる」、「数字が分かる」など、目に見えることに気持ちが向きがちです。しかし、今も昔も「学ぶ力」を育てるために大切なことは変わっていません。本当に大切なのは、長い学びの世界に前向きに向き合い、粘り強く取り組んでいくための土台を幼少期から築いていくことです。
そのために大人は、できるだけ子どもたちがいろいろなことに興味を持ち、疑問を感じたり考えたりできる機会をたくさん与え、好奇心や探求心の芽生えを育んであげましょう。反対に、学ぶことは「つまらない」、「分からない」といったマイナスのイメージが生まれないよう、「楽しい」、「やってみたい」と感じられるような生活や遊びを通した取り組みを考えてみましょう。
例えば色水遊びでは、色を混ぜて変化を楽しんだり、理想の色に近づけるにはどうしたらいいか考えたりするなど、主体的な学びの要素がたくさん含まれています。このとき、大人は先に手を出すのではなく、自分でやってみようとすることを見守りながら、達成感を感じられるようにサポートすることが大切です。
楽しみながら一つ一つの活動に取り組むこと。長い学びの世界に向けてよいスタートを切るために大切なことです。
文・臨床心理士
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