column vol.41ソーシャルスキルとライフスキル
ソーシャルスキルとライフスキルという言葉を聞いたことがありますか。ソーシャルスキルとは社会的なルールを守り、場面に応じた会話や行動ができるような能力のことをいいます。ライフスキルとは社会生活の支えとなるようなさまざまな能力を総称したものです。
WHO(世界保健機関)はライフスキルについて『日常生活の中で生じるさまざまな問題や要求に対して、建設的かつ効果的に対処するために必要な心理社会的能力』と定義し、ライフスキルを構成する10の能力要素(意志決定/問題解決/創造的思考/批判的思考/効果的コミュニケーション/対人関係スキル/自己認識/共感性/情動への対処/ストレスへの対処)を示しています。
ひとつひとつ詳しくは解説できませんが、生きていくために必要な土台であり、樹木で例えると成長を支える幹と根と言えるでしょう。ソーシャルスキルやライフスキルが不足していると生活や仕事に影響がでてしまうことがあります。
仕事の技術的な面は十分だけど、基本的なライフスキルやソーシャルスキルが不足しているため仕事が安定しない、という人もおられます。これらのスキルはすべての人に必要な技能ですが、最初から身についているものではありません。苦手なスキルの領域を意識し少しずつでも適切な習慣を繰り返すことが必要です。
まずは自分の苦手な領域や得意な領域に気づくことが大事です。例えば『生活のリズムを整える』『自分で朝の身支度をする』『自分で選ぶ、決める』『困ったことを発信し相談する』などさまざまな日常の場面で自分に必要なライフスキルはなにか、と点検してみてはいかがでしょうか。また、周囲の人はご本人の試行錯誤を見守り、寄り添いながら安心してトライできる環境を整えることができると良いですね。
文・ふれあい相談発達支援センター 臨床心理士
竜王町役場 自立支援課 TEL:0748-58-3741
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