十人十色

column vol.47発達性強調運動症(DCD)について

人の発達特性には多種多様なものがあります。今回はそんな発達特性のうちの1つ、発達性協調運動症(以下、DCD)についてご紹介します。DCDとは脳性麻痺など運動機能に影響を与えるような疾患がないにも関わらず、協調運動(複数の動作を同時に行う運動)が困難で、家庭生活や社会生活に支障をきたしている状態です。

例えば『箸やはさみなどの道具をうまく扱いにくい』『文字を書くことが難しい』『細かい作業にとても時間がかかる』『うまく身体を動かせない』などといった特徴が見られます。もちろん、こどもだけでなく、大人にも見られる特性です。これまでは「不器用」「注意力不足」という言葉で片付けられてしまっていたかもしれませんが、このような困難さは自己肯定感の低下や、社会的活動への参加のしにくさに繋がりやすいため、周囲の理解やサポートが大切になってきます。

サポートを考える際には、個人の運動スキルの向上だけでなく、使っている道具が本人にとって扱いやすいものか、十分な時間が確保されているか、といったことにも目を向ける必要があります。特に学齢期では『文字を書く』ことの負担が大きくなり、学習している内容が頭に入らなかったり、書き写すことに時間がかかり学習の流れから遅れてしまったりすることがあるので、文字を書く作業の負担を減らすなどの合理的配慮が望まれます。

もし協調運動の苦手さが学習や仕事をする上での作業の困難さに繋がっているかもしれないと思われた場合は、発達支援センターにご相談ください。必要に応じてOT(作業療法士)による相談を実施することもできます。

文・臨床心理士

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