認知症になってもよろしくね

column vol.3認知症の人への接し方

認知症=物忘れとイメージされてしまうことがありますが、「認知症」とは、さまざまな原因で脳機能が低下し、日常生活や仕事に支障をきたしている状態をいいます。記憶の消失だけでなく理解力や判断力も低下するなど、個人によりさまざまな症状があります。

 時々、認知症の人のことを「ぼけたらおしまいや」、「あんなふうになったら嫌やなぁ」、「かわいそうに・・・」と、耳にすることがあります。当事者がこの言葉を聞くと、とても悲しく、情けない気持ちになると話されます。でも、認知症の人は、まだまだたくさんできることがあるのです。

介護施設などを訪問していると、こんな場面に遭遇することがあります。たとえ記憶としては忘れてしまっていても、魚をきれいにさばけたり巻き寿司を巻けたり、お地蔵さんの前掛けを上手に作ったりと、昔取ったきねづかを披露されることがあり、「すごいですね〜!」と声を掛けると、とてもうれしそうにほほ笑まれます。

 認知症を患うと以前のように物事をうまく行うことが難しくなってしまいます。しかし、本人はそのことを自覚されています。本人ができる事に目を向け、「手伝いましょうか?」などと、さり気ないサポートや気持ちを否定しない声掛けをすることが大切です。また、地域とのつながりは何よりも大切です。

昔からのなじみの関係が途切れないよう、「一緒におたっしゃ教室へ行きましょう」、「お茶でも飲みませんか」とお誘いしてみてはどうでしょうか。きっと喜ばれると思いますよ。

文・竜王町認知症地域支援推進員

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