
column vol.46トライ&エラーのすすめ
ビジネスシーンでよく使われるこの言葉、相談業務のなかでもよく使います。わかりやすく言えば「課題に対していろいろなことを試し、失敗を重ねることで目標達成をめざす過程」というような意味でしょう。
実は、この言葉は和製英語で、英語では「trial and error(トライアル アンド エラー)」になります。悩みや課題というのは一律的なものではなくさまざまであるため、その人にとっての答えややり方は、結局、その人自身で見つけていくしかありません。
このトライ&エラーという試行錯誤の過程にカウンセラーが寄り添っていく、という意味で相談の場面で使うことがあります。 トライ&エラーは、トライとエラーがセットになっているため「試して失敗する」ということは前提と考えられている点で、受け身的ではなくポジティブな思考といえます。
エラーを恐れることでトライができなくなるのではなく、エラーすることが前提と考えて能動的に行動することが大事です。しかし、何も考えずやみくもに行動するのではなく、トライする前には自分なりのプランや仮説を立てることが必要です。
自分ひとりでは考えにくい、という人は相談機関を活用することもひとつです。カウンセラーと一緒に、どんなエラーが出てきたのか、どんなエラーを見つけることができたのか、などを話し合っていくことができます。そして、エラーを単に失敗と捉えるのではなく、次への糧と考えたり、エラーのなかでも小さな成功体験を見つけようと前向きに考える姿勢も大事なことです。
人生はトライ&エラーの連続であり、正解のないものなので、なるべくならその試行錯誤を前向きに楽しんでいけると良いですよね。
文・ふれあい相談発達支援センター 臨床心理士

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